メモリの監視

memory

メモリの使用状況を確認する。メモリ不足が発生するとディスクI/O待ちが発生したり、スワップが発生しサーバの処理能力が著しく低下する。


監視内容

青字は監視推奨項目です。

 

監視項目 アイテムキー 説明
メモリの総容量 vm.memory.size[total] 物理メモリの総容量
メモリの使用容量 vm.memory.size[used]
active + wired のメモリ。

active:使用中、または直近で使用されたメモリでRAMにあるもの。
wired:常にRAMにあると示されているメモリ。このメモリはディスクには移動されない。

利用可能なメモリ容量(available) vm.memory.size[available]

(free + buffers + cached)

プロセスが使用可能な物理メモリの容量。値が減少していく場合はメモリリークの可能性あり。
利用可能なメモリ容量(perf_counter) perf_counter[\memory\Available Bytes]

※Windowsのみ使用可能

プロセスが使用可能な物理メモリの容量。この容量は、Zeroed、Free、 Stand by の各メモリ リストにある空間を合計して算出される。Free メモリはすぐに使用できる空間。Zeroed メモリはゼロでクリアされたメモリ ページで、前のプロセスが使用したデータを後のプロセスに参照させない。Stand by メモリは、プロセスの作業セット (プロセスの物理メモリ) からディスクへのルートに削除されたメモリだが再利用できる。このカウンタは、平均値ではなく最後にチェックされた値を表示する。
メモリの空き容量(free) vm.memory.size[free] メモリを必要とするどんな項目に対しても使用できるメモリ。

※Windowsではavailableとfreeは同じ結果となる

メモリのバッファ(buffers) vm.memory.size[buffers]

※Windowsでは使用できません。

ブロックI/Oを最適化するために、ディスクブロックをキャッシュする
メモリのキャッシュ(cached) vm.memory.size[cached] ファイルI/Oを最適化するために、ファイルのページをキャッシュする
メモリの使用率 vm.memory.size[(total-available)/total]

※直接メモリの使用率を取得するキーがないため、計算式によって取得する。「(メモリ総容量-メモリ空き容量)÷ メモリ総容量 × 100」
参考

パーセント単位のメモリ使用率。
ページ数 perf_counter[\memory\Pages/sec]

※Windowsのみ使用可能

ハード ページフォルトを解決するためにディスクとの間で読み書きされるページ数。0 に近いほど適正なレベル
スワップの総容量 system.swap.size[,total] スワップサイズの総容量。
スワップの使用容量 system.swap.size[,used] スワップサイズの使用容量
スワップの空き容量 system.swap.size[,free] スワップサイズの空き容量
スワップの使用率 system.swap.size[,pused] スワップサイズの使用率。
スワップの未使用率 system.swap.size[,pfree] スワップサイズの未使用率

検証環境

Zabbixのバージョン

Server:3.0.7
Agent:3.0.10
Agent:3.0.14

 

検証OS

・Windows Server 2012
・Windows Server 2003
・Windows10
・Windows7
・CentOS 6.8

 

Zabbix Agentをインストールしている環境では、WindowsでもLinuxでも同じアイテムキーを使用できることが多いです。ただし、取得するアイテムによってはWindowsのみ、もしくはLinuxのみでしか使用できないキーもあります。更にOSのバージョンによっても差異があります。

アイテムの設定

メモリの総容量

・名前:05.メモリの総容量
・タイプ:Zabbixエージェント
・キー:vm.memory.size[total]
・データ型:数値 (整数)
・単位:B

 

メモリの使用容量

・名前:10.メモリの使用容量
・タイプ:Zabbixエージェント
・キー:vm.memory.size[used]
・データ型:数値 (整数)
・単位:B

 

利用可能なメモリ容量(available)

・名前:15.利用可能なメモリ容量(available)
・タイプ:Zabbixエージェント
・キー:vm.memory.size[available]
・データ型:数値 (整数)
・単位:B

 

利用可能なメモリ容量(perf_counter)

・名前:16.利用可能なメモリ容量(perf_available)
・タイプ:Zabbixエージェント
・キー:perf_counter[\memory\Available Bytes]
・データ型:数値 (整数)
・単位:B
※Windowsのパフォーマンスカウンターからデータを収集しているため、このキーが使用できるのはWindowsのOSに限ります。

 

メモリの空き容量(free)

・名前:17.メモリの空き容量(free)
・タイプ:Zabbixエージェント
・キー:vm.memory.size[free]
・データ型:数値 (整数)
・単位:B

 

メモリのバッファ

・名前:20.メモリのバッファ(buffers)
・タイプ:Zabbixエージェント
・キー:vm.memory.size[buffers]
・データ型:数値 (整数)
・単位:B

 

メモリのキャッシュ

・名前:25.メモリのキャッシュ(cached)
・タイプ:Zabbixエージェント
・キー:vm.memory.size[cached]
・データ型:数値 (整数)
・単位:B

 

メモリの使用率

・名前:30.メモリの使用率
・タイプ:計算
・キー:vm.memory.size[(total-available)/total]
・式 :(last("vm.memory.size[total]")-last("vm.memory.size[available]"))/last("vm.memory.size[total]")*100
・データ型:数値 (整数)
・単位:%

 

ページ数

・名前:35.メモリのページ数(perf_pages/sec)
・タイプ:Zabbixエージェント
・キー:perf_counter[\memory\Pages/sec]
・データ型:数値 (整数)
・単位:

 

スワップの総容量

・名前:50.スワップの総容量(total)
・タイプ:Zabbixエージェント
・キー:system.swap.size[,total]
・データ型:数値 (整数)
・単位:B

 

スワップの使用容量

・名前:55.スワップの使用容量(used)
・タイプ:Zabbixエージェント
・キー:system.swap.size[,used]
・データ型:数値 (整数)
・単位:B

 

スワップの空き容量

・名前:60.スワップの空き容量(free)
・タイプ:Zabbixエージェント
・キー:system.swap.size[,free]
・データ型:数値 (整数)
・単位:B

 

スワップの使用率

・名前:65.スワップの使用率(pused)
・タイプ:Zabbixエージェント
・キー:system.swap.size[,pused]
・データ型:数値 (整数)
・単位:%

 

スワップの未使用率

・名前:70.スワップの未使用率(pfree)
・タイプ:Zabbixエージェント
・キー:system.swap.size[,pfree]
・データ型:数値 (整数)
・単位:%

動作確認

アイテムの設定が完了したら、データが問題なく取得できているか確認します。
「監視データ」-「最新データ」をクリックします。
右上にあるホスト欄で、監視対象機器を選択します。
データが取得できているか確認します。

Windows Server 2012

zabbix-monitoringitem-memory-05.png

 

CentOS 6.8

zabbix-monitoringitem-memory-10.png

 

対応していないアイテムキーは、データが取得できないので、赤い×マークがつきます。

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